蛾虎ボアコーチジャケット黒増産分
【蛾虎とは?】
2022年9月、原宿の洋服屋さん「utility」での刺繍ライブが決まった時に、社長から、50分くらいで縫えるポップなデザインを考えて欲しいとの依頼を受けました。
「ポップ」でパッと、頭に思いついたイメージは蝶々だったのですが、何かしっくりこないな〜と、悶々とした日々を過ごしていました。
そんな中、ある日たまたま目に入ってきた、
【蛾の火に赴くが如し】ということわざから一瞬でイメージが湧き、あっという間に蛾虎が誕生しました。
このことわざは、「夜、蛾が火の中に吸い寄せられて燃えてしまうように、自ら進んで危険に突っ込んでいく」という、あまり良い意味では使われないことわざなのですが、何度も失敗して、何度も痛い目に遭っている自分みたいだな〜と深く共感して、一気に暗い気分になってしまいました。
逆に何か足してポジティブなデザインができれば、リアルを作品に表現できると考えました。
色々と考えた結果、虎はスカジャンでよく刺繍する動物で、強さの象徴であり、干支にも
なっている縁起物なので、組み合わせ抜群かも?と思いつき、できた概念が「蛾虎」です。
虎と蛾が組み合わさることで、危険な賭けでも、虎の持つ判断力・才智・強さで乗り越え、
羽ばたいていくことができるようにと、意味を込めています。
utility刺繍ライブの前日、深夜に渋谷のクラブで刺繍ライブをしていたのですが、
誰にも見てもらえず辛い気持ちでいました。
一人だけずっと刺繍を見て下さるお客様がいらっしゃたので、一人でも見てくださる方が
いるなら、明日お披露目の蛾虎をかっこよく縫おうと思い、大きな蛾虎を縫いました。
3時間程最後まで見て下さったその方は、adidasグローバルのマネージャーさんで、
夢にも思わぬadidas SHISHUMANIA コラボが実現しました。
何かをおこし、何かを引き寄せる妖怪「蛾虎」はこれからもドラマを巻き起こしてくれる
ことでしょう。
【服について】
撥水・防風・保温機能のあるボアジャケットなので寒い季節にぴったりの1着です。
ポケットの中までボアになっているので寒い夜も暖かいです。
中綿入りコーチには細かい仕掛けが満載。ふわふわの裏ボア仕様があたたかく、袖口は袖内リブ仕様にすることで、見ためのスタイリッシュさと防風性能がプラスされました。肩のシームラインは、フロントを緩やかなS字のフリーダムスリーブに、バックを直線のラグランスリーブにすることで、ビジュアルにアクセントがありつつも肩の可動域も拡大され、機能面も優れたアウターです。
ナイロン 100% ツイル
〈裏地ボア(身頃)〉ポリエステル 100%
〈裏地(袖)〉ポリエステル 100%
〈保温材(袖)〉ポリエステル 100%
〈リブ〉ポリエステル 97%、ポリウレタン 3%
※サイズ【着丈/身幅/裄丈】
S--69/55/85
M--72/58/87
L---75/61/88
XL--78/64/89